B’zのヴォーカル・稲葉浩志が、米アニメ映画『SING/シング:ネクストステージ』の日本語吹き替え版(18日公開、配給:東宝東和)で声優に初挑戦することが、分かった。3日朝に、各スポーツ紙やテレビ番組が報じた。稲葉が演技を披露するのは、実写・アニメを通じて初のことになる。
稲葉が演じるのは伝説のロックスターのライオン、クレイ・キャロウェイ役 満場一致でオファー
稲葉が今回演じるのは、伝説のロックスターのライオン、クレイ・キャロウェイ役。製作側によると、彼は物語のキーマンだといい、彼には妻を亡くしてから15年以上人前から歌声と心を閉ざしているという設定がある。これについて稲葉は、「そのシチュエーションが面白く、やってみようという気持ちになりました」(出典:同日付スポーツニッポン記事24Pより引用)などとコメント。オファーを受ける一つのきっかけとなったことを、明かしている。
また配給元の東宝東和の担当者は、「クレイが伝説的なロックスターのキャラクターということで、どの世代でも”ロックスター”として思い浮かべるミュージシャンは稲葉さんしかいないと制作スタッフ含め満場一致で第一候補となりました。ただ、アニメの中で歌唱することだけでなく、クレイとしての演技も必要なため、お受けいただける可能性があるのか半信半疑でご依頼しました。そんな中、映画とクレイの役柄に共感していただき、ボノへのリスペクトもあるということでお受けいただけるお返事を頂いた時はスタッフ一同震えました。稲葉さんの想いの詰まった、稲葉さんでなければ表現できない、日本語吹替版でしか体験できない素晴らしいクレイ・キャロウェイになったと思います。」(出典:同作の公式サイト https://sing-movie.jp/news/2022/03/03/014/ より引用)と語り、イルミネーション・エンターテインメントの承認を経て正式に出演が決定した経緯を告白。稲葉はこのオファーを受けて、作品の音楽とストーリーのクオリティの高さを決め手に快諾した。「挫折から立ち上がるというテーマの元に、それぞれのキャラクターが音楽を通して頑張っている様子が伝わってきて、シンとして、バシッと通っています」(出典:同日付日刊スポーツ21Pより引用)と、ストーリーについても絶賛のコメントを寄せた。
ちなみに主役のコアラ、バスター・ムーン役を務めた内村光良は、「2回か3回聞き直しましたね。『ホントに?』っていう」「稲葉さんがまず声優をやるんだっていうことに正直驚いてます」と、稲葉がオファーを受けたことについて驚愕したことを明かしている。
アフレコの作業について、稲葉は、「何から何まで初めてのことなので、準備といっても何を準備していいか分からないし」「自分じゃない人物像に自分の声を入れるという作業はやったことがなかったので、すごく新鮮で楽しかったんですけども、大変でもありましたね」などとコメント。当初は「一番最初は、正直な話自分のやっているところっていのは想像つかなかったので、(声優を)やるだろうとはあまり思ってなかったです」という状況だったが、キャラクターやストーリーについて「正直ああいうライオンっぽいキャラクターじゃないんで自分は、そんなに共通している部分は感じてはいないんですけど、ただその、最後15年ぶりにステージに立つ前にあれだけ強気だったクレイがこう、ちょっとやっぱり自信を無くすというか二の足を踏んでしまうシーンがあるんですけども、歌うことへのやはり恐れというか、ちょっとビビってしまう気持ちっていうのはすごくよく分かるし」「葛藤を越えてのあの最後のステージというところで、自分で歌った後それを観てちょっと感動したりしましたね」などと語り、充実した内容だったことを窺わせた。
稲葉は劇中でU2「I Still Haven’t Found What I’m Looking For」を日本語で歌唱 ボノにリスペクトも
オリジナル版では、アイルランドのロックバンド「U2」のヴォーカル・ボノが声優に初挑戦し、同役を担当。稲葉はボノについて「深くて大きくてとても広がりのある、シンガーにとっても憧れの声」「ボノさんの演じる役柄を演じることができて光栄です」(出典:同日付スポーツニッポン記事24Pより引用)などと語り、リスペクトを寄せた。
劇中で稲葉は、U2の楽曲「I Still Haven’t Found What I’m Looking For」を日本語で歌唱する。このことについて稲葉は、「よく聴いていた曲で」(出典:同日付スポーツニッポン記事24Pより引用)「非常になじみのある曲でしたが、まさか自分がこうやって日本語で歌うというのは想像していなかったです」(出典:同日付日刊スポーツ21Pより引用)などと、感慨深げに語っている。
本予告映像
稲葉の演じる声も聞くことができる本作の本予告映像が同日、YouTubeなどで公開された。稲葉演じるクレイは同映像で、「失せろ。」「歌えるわけない。自分の曲は聴いてすらいない。この15年間な。」と最初に心を閉ざした様子を見せるが、仲間の励ましを受けてその後、「選択肢はいつもある。正しいものを選ぶ勇気がないだけだ。」と勇気を奮い起こそうとする様子も見せている。
稲葉浩志による全文コメント
(本作の出演が決まって)正直なところ演じているところは想像つきませんでしたし、(私が声優を)するとは思っていませんでした。 『SING/シング』という映画自体の音楽のクオリティが素晴らしく、ストーリーも非常に分かりやすい。私が声優を務めるクレイ・キャロウェイは、かつてはロックスターだったが今は自分の家に引きこもっている、そのシチュエーションが非常に面白く、やってみようという気持ちになりました。(声優することは)とにかく何から何まで初めての事で、何から準備していいのか分かりませんでしたが、自分ではない人物像に声を入れるという作業は初めてで凄く新鮮で楽しかったです。(アフレコは)大変でもありましたが、色々ご指導いただきまして、非常に勉強になりました。本作のテーマソング(U2が書き下ろした2年ぶりの新曲「YOUR SONG SAVED MY LIFE」)は、すごく美しくて素敵な曲だと思っています。深くて大きくとても広がりのあるボノ(U2)さんの声は、シンガーにとっても憧れの声なので、ボノ(U2)さんの演じる役柄を演じる事ができて光栄です。(劇中で流れる)楽曲はどれも素晴らしいのですが、アッシュが歌うU2の「STUCK IN A MOMENT YOU CAN’T GET OUT OF」という曲がやはり好きです。また、U2の「I STILL HAVEN’T FOUND WHAT I’M LOOKING FOR」は、当時(リリース時に)よく聴いていた曲で、非常に馴染みのある曲でしたが、まさか自分がこうやって日本語の歌詞で歌うというのは想像していなかったです。(本作は)全てのキャラクターが挫折から立ち上がるというテーマの元に、それぞれのキャラクターが音楽を通して頑張っている様子が伝わってきて、『SING/シング:ネクストステージ』の芯として、バシッと通っています。アッシュがクレイに再びステージに立ってほしいと説得に行き軒先で歌うシーンは、一人の小さな歌声で誰かを励ましたり、勇気づけたり、また立ち上がるきっかけを与えたり…色々な想いが詰まっている気がして非常に好きなシーンです。
出典:クランクインのサイト(https://www.crank-in.net/news/101486/2)より引用
B’zや『SING』の公式サイト・SNSでも告知
さらに同日朝、B’zや『SING/シング:ネクストステージ』の公式サイト・SNSでも、このニュースが告知された。
B’zの公式Instagramのストーリーズ機能では、クレイの画像と共に「どうぞお楽しみに♪」と綴られた。また映画の公式Twitterでは、「㊗️我らがシングファミリーに 日本を代表するアーティストがジョイン🎉」と、稲葉の参加を歓迎する投稿が行われた。
名声優・山寺宏一も稲葉の出演に「日本中が震撼すること間違い無し」
ダンスインストラクターのテングザル、クラウス・キッケンクローバー役を務めた声優の山寺宏一はこの前日、自身のTwitterで、稲葉の出演情報が直近で解禁されることを示唆しており、これについて「日本中が震撼すること間違い無し」とコメントしていた。
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