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B’zの配信ライブに出てきた”サンタフェにあるカフェ”って何?感動エピソードも

B'z「Don't Leave Me」のジャケット写真 面白い話題
画像出典:B'z公式サイトのディスコグラフィー

ロックユニット「B’z」の無観客配信ライブ『B’z SHOWCASE 2020 -5 ERAS 8820- Day2』においてヴォーカル・稲葉浩志がMCで突如発した、”サンタフェにあるカフェ”というワード。これは一体何なのだろうか。筆者が調べた。

B’zの配信ライブに出てきた”サンタフェにあるカフェ”って何?

稲葉浩志は無観客配信ライブ『B’z SHOWCASE 2020 -5 ERAS 8820- Day2』(2020年11月7日開催)のMCで、バンドメンバーそれぞれがステイホーム期間中に取り組んでいたことに関するデタラメな情報を暴露する、というジョークを披露。
ドラムス・田中一光に対しては「社交ダンス」に取り組んでいたなどと言いがかりをつけ、またその情報源を問われると、「サンタフェあたりから仕入れた…情報交換するカフェが」とコメントした。

さらに、2週後に開催の『B’z SHOWCASE 2020 -5 ERAS 8820- Day4』(2020年11月21日開催)では、再び、同日急遽出演となった田中一光を紹介する場面で、「(前週公演のみ黒瀬蛙一が出演する格好となったため)どこ行ってたんですか。(中略)サンタフェ行ってたんですか?」と語り掛け、配信ライブ本編で二度にわたって、”サンタフェのカフェ”の話題を出した。

さて、この”サンタフェにあるカフェ”とはいったい何なのだろうか?その答えは、過去のインタビューにあった。

1994年発行のB’zのファンクラブ会報誌(be with! vol.23)インタビューでは、同年開催の長期間に及ぶアルバムツアー『B’z LIVE-GYM ’94 “The 9th Blues”』の<PART1>と<PART2>の間に設けられた休暇に、メンバーがどのように過ごしたかを問う質問が登場。ギター・松本孝弘が米・ハワイでバーベキューを楽しんだ様子を語った一方、稲葉浩志は、「僕はもう、アメリカ!」と、アメリカ旅行を堪能した思い出を語った。

稲葉はこの休暇で、アメリカのL.A.(カリフォルニア州)、ラスベガス(ネバダ州)、サンタフェ(ニューメキシコ州)、デンバー(コロラド州)、(この間は飛行機)サウスダコタ(サウスダコタ州)をドライブで旅行したとのこと。
そしてサンタフェについては、「サンタフェにいつも情報交換するカフェがあるんですよ。」と詳しく語った。

そこで松本に「何の情報交換するの?そこで。」と訊かれると、「いや、だから…あの人とこの人が来ましたっていう話(笑)日本人がいて…」とコメント。
また「あ、日本人がいるんだ。いつ、誰が来たよっていう情報ね。」と相槌を打たれると、「そこで色んな人の話聞いて…」と語り、サンタフェのカフェで自身が日本人と情報交換している旨を、語った。(なおアメリカには約2週間滞在したらしい。)

ただ、エピソードはこれで終わらない。この発言からは、稲葉はこの時点ですでにサンタフェに複数回行っていることが分かるからだ。
それでは稲葉はいつ頃からサンタフェの地を訪れるようになったのか。
その答えを示唆する発言が、さらに以前の、1992年のファンクラブ会報誌(be with! vol.14)にあった。

 

稲葉浩志が初めてサンタフェのカフェを訪れたのはいつなのか?

稲葉は同誌のインタビューで、前年からのロングツアー『B’z LIVE-GYM ’91-’92 “”IN THE LIFE』を終えた休暇に何をしたかをインタビュアーに訊かれ、米・L.A.から飛行機で約2時間行った先のアルバカーキ(ニューメキシコ州)を拠点にレンタカーを借りて、10日間ほど(最後3日間はL.A.で)旅行していたという旨をコメント。(稲葉が初めてアメリカを訪れたのは1990年のN.Y.レコーディングの時であり、時期的に見て、初めてサンタフェに行ったのはこの時ではないかと推測される。)
さらに、サンタフェで、当時舞台監督を務めていた柳真一郎氏と偶然会ったエピソードを、嬉しげに語った。
またこの直前に、インタビュアーに現地で日本人には会わなかったのかと問われて「L.A.にはいっぱいいるじゃないですか。」とコントラスト的に答えていることから、この時サンタフェで、かの日本人がいるカフェを訪れている可能性は、十分に考えられるのではないだろうか。

ちなみに、稲葉は、その後のいずれかの時期にサンタフェを訪れた際に、チョーカーをお土産として購入し、松本にプレゼント。この一品は、2018年開催のエキシビション『B’z 30th Year Exhibition “SCENES” 1988-2018』にて展示された。

また余談だが、奇しくも稲葉の出身地・岡山県津山市は、ニューメキシコ州・サンタフェと1999年に友好都市関係を結んでいる。

 

田中一光は配信ライブリハーサルでサンタフェTシャツを着用 稲葉「感動」

さて、ちなみに配信ライブのMCで稲葉が複数回にわたって”サンタフェのカフェ”を出したのには、とある理由がありそうだ。

ライブ開催後日に公開されたアンコール配信のファンクラブ限定インタビュー(Day2)では、稲葉が上記『be with! vol.23』記載のエピソードについてインタビュアーに尋ねられ、「よくドライブ行ってましたからね。一光さんと一緒に行ったこともあるし。」とコメント。
さらに「リハーサルで一光さんが、”稲葉くぅ~ん”って、ここ(腹部)にサンタフェって書いたTシャツ着てきてくれて。一緒に行った時のお土産。感動。」とも語り、田中一光が配信ライブ『B’z SHOWCASE 2020 -5 ERAS 8820- Day1~5』のリハーサルにサプライズで、当時一緒にサンタフェに行った際のお土産のTシャツを着てきたという”感動エピソード”を明かした。

約26年以上前の当時には、制作でもツアーでも、苦楽を共にした稲葉と田中一光。(田中は1990年から1994年までのツアーにドラムスとして帯同したほか、音楽制作集団『B+U+M』でも一時期活躍した。)
実は”サンタフェにあるカフェ”というワードには、単なるジョークの範疇を超えた、二人の壮大なストーリーが広がっていたのであった。

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