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B’zのお立ち台って、なに?なんのために、いつから存在している?

B'z公式SNSで公開された『B’z SHOWCASE 2020 -5 ERAS 8820- Day2』のステージ写真 B'z
画像出典:B'z公式Instagramの投稿

ロックユニット「B’z」のライブを観賞していると、ステージ前方に、しばしば幾つかの黒い箱が置いてあるのを目にすることができる。
あれはいったい何なのだろうか。そしてそれはどんな役割を果たし、いつから存在しているのかーそのような疑問を抱き出すと、キリがない。そこで今回は、筆者が”B’zのステージに置いてある箱状のアレ”の正体について、迫ろうと思う。

B’zのステージに置いてある黒い箱の名称は?

”B’zのステージに置いてある箱状のアレ”はいったい何なのだろうか。まずはその答えを出そう。

B’zのステージ前方に置かれている箱は、一般的に「お立ち台」と呼ばれているものである。
各ライブによってデザインなどは随時変更されてきたが、近年のB’zのライブではほぼ確実に目にすることができるものであると言えよう。配置スタイルは、ステージ前方に4つ(中央に2つ、端に1つずつ)、というものである。

 

お立ち台はモニタースピーカーではない

ちなみに、ステージを見た一部の人は、お立ち台を「スピーカー」と思い込んでしまうこともあるようだ。しかしながらそれは違う。
「お立ち台」は、スピーカーのように音を発する類のものではない。そしてさらに近年、稲葉浩志は演奏中に「イヤモニ」を使用しているため、稲葉がリアルな音をモニタースピーカーから返してもらう必要性は、ない(よってスピーカーをヴォーカルの前方に置く必要もない)のだ。となると、B’zのお立ち台はサウンドのためには配置されていないことになる。

 

B’zのお立ち台は何のために、いつから存在しているのか?

B'zのお立ち台
『B’z SHOWCASE 2020 -5 ERAS 8820- Day1~5』のステージで登場した、B’zのお立ち台 画像出典:B’z公式Instagramの投稿(https://www.instagram.com/p/CIIh-xqnIsl/)

それでは、B’zの「お立ち台」はいったい何のために存在しているのか。続いてはこの問いの答えについて、迫っていこう。

結論を述べると、お立ち台は、いわばヴォーカル・稲葉浩志ら演者が充実したステージパフォーマンスを行うために使用するためのものであり、さらに近年は、「歌詞を表示するためのもの」にもなっている。以下に、詳細を述べよう。

実際のライブを観ていると、ヴォーカル・稲葉浩志が時折お立ち台の上に立ち、そこからジャンプするシーンを目撃することができる。さらに楽曲によっては、稲葉が片足をお立ち台に乗せ、重心を傾けて歌唱するシーンも見られるだろう。つまりお立ち台があることで、稲葉らのモーションの選択肢が飛躍的に増え、結果的により魅力的なパフォーマンスを披露することができる、というわけだ。

 

お立ち台の裏にはプロンプターがある 稲葉浩志は現在、歌詞をライブで間違えることは事実上ほぼない

そして次の点にも注目したい。実はお立ち台の裏側(中が空洞であるため内側)には、歌詞を表示する機器「プロンプター」が仕込まれており、稲葉はここに順次表示される歌詞を見ながら、歌うことができるのだ。(但し、稲葉はもちろん歌詞を覚えている状態でライブに臨んでいるため、実際にライブで歌詞を確認する仕草は、ほぼ目立たない)

つまり理論上は、激しいアクションやパフォーマンスを伴っていない限り、稲葉は現在、歌詞をライブで間違える可能性はほぼない状態にあると言ってよい。さらに言うと、プロンプターには演奏楽曲名や一部進行のための”台本”も表示され、例えば次に「RED」を演奏する場合には「RED」、稲葉が下手(しもて)からハケる場合には「INABA➡」などと表示されている。これによって、進行の間違いなども極力抑制されているのである。実に便利な代物だ。

 

B’zのお立ち台/プロンプターはいつから設置されるようになったのか

そして最後に、B’zの「お立ち台」、そして「プロンプター」は、いつ頃、どのライブツアーから設置されるようになったのか。この疑問も解消しておきたい。

B’zのお立ち台、プロンプターがステージに現れるようになったのは、2007年のツアー『B’z SHOWCASE 2007 -19-』からではないか、という見方が、現時点で最も有力である。(映像で確認できる。一方で、それ以前の『B’z LIVE-GYM 2006 “MONSTER’S GARAGE”』ツアーなどでは、映像からも「お立ち台」の存在を確認することができない。また、「歌詞が確かに表示されていた」というファンからの実際の目撃情報は、360度ステージが設けられた、2012年開催の『B’z LIVE-GYM 2012 -Into Free- EXTRA』ツアーで、SNSに寄せられている。)

これらの情報から、ステージにお立ち台、プロンプターが置かれるようになったのは2007年からで、歌詞が表示されるようになったのは、少なくとも2012年頃から、若しくはそれ以前からである可能性が高い、というのが結論になるだろう。

このようにして、近年ステージ前方に設けられるようになり、B’zのライブ演出に陰ながら大きく役立っている「お立ち台」と「プロンプター」。
これらによって、パフォーマー、オーディエンスそれぞれが、より魅力的なライブ空間を実現できている、と言うこともできるだろう。

コメント

  1. 権兵衛 より:

    Day1で裸足の女神のドリルが表示されてるのを一瞬見ました。
    どこかで話されてたと思いますが、初めてそれを確認できました(笑)

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