B’zのコンセプト・アルバム『FRIENDS Ⅲ』初回限定盤 DVDに収録されるミュージックビデオ「いつかのメリークリスマス 〜FRIENDS III edit〜」の映像が3日に実施されたYouTube Liveで一部公開され、同作品に『椅子』が大量に登場していることがわかった。
同映像を確認する。今回のミュージックビデオは、ヴォーカル・稲葉浩志とギター・松本孝弘がそれぞれ部屋を模したステージセットの中で演奏しており、まるで演劇のような様相を呈している。また、随所で恋人との”すれ違い”を示唆するその切ない世界観は、楽曲の性質と実にマッチしているとも言えよう。
さてその中で、とりわけファンから注目されたポイントがあった。それは映像の中に登場した「大量の椅子」である。
映像を見ると、稲葉の右横にはダイニングテーブルがあり、周りに4つの木製の椅子が置かれている。誰も座っていない椅子がアップになるカットもあり、これもまた切ない。さらに、実は稲葉の左側に置いてあるリボンが掛けられた段ボールには、椅子のイラストが描かれている。
また松本の後ろの棚にはなんと、合計16個もの様々な形をした木製の椅子が並べられている。これは日常でもなかなか見ることができない、驚くべき光景だ。その右側にはレジスターが置かれていることから、松本は”椅子屋さん”の役なのかもしれない。(後に、部屋の右端に『FURNITURE Store』(家具屋)と書いてあることが同作品からわかった。)
ともあれ二人が座っているものを足すと、このシーンだけで確認できる椅子の数は合計23個。
作中で「椅子」がフィーチャーされていることは、まず間違いないだろう。
実は『FRIENDS』(1992年12月9日発売)に収録されクリスマスシーズンを代表する名曲となった原曲「いつかのメリークリスマス」では歌詞に「君の欲しがった椅子を買った 荷物抱え 電車のなか ひとりで幸せだった」(「いつかのメリークリスマス」 作詞:稲葉浩志)というフレーズが登場し、このことが例年話題になる。プレゼントがなぜ「椅子」なのか、ということに焦点が当たるためである。それだけに、今回の「椅子」の演出も、多くのファンから注目を浴びているようだ。
「いつかのメリークリスマス」に登場する椅子は元来「折りたたみ」のものが想定されていた
ちなみに歌詞の中の椅子は、元来「折りたたみ」のものが想定されていた。これは『B’z 30th Year Exhibition “SCENES” 1988-2018』で公開された稲葉による直筆の歌詞ノートで明らかになったものである。同ノートには「渋谷でアルバイト バイトを終えて 走って椅子を買いにいった 椅子をかかえて 駅の階段をのぼるときも 混んだ電車に」~などと記載がある。歌詞の中で描かれた椅子は、今回のミュージックビデオに登場しているのだろうか。
再レコーディングされた音源と新たに撮り下ろしされた映像によるフルサイズのミュージックビデオ「いつかのメリークリスマス 〜FRIENDS III edit〜」は、『FRIENDS Ⅲ』(12月8日発売)の初回限定盤 DVDに収録されている。
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